宅建試験に絶対合格したい!初めてでもできる効率的な勉強法

宅地建物取引士(宅建)は、不動産業界で仕事をするなら必須の資格です。合格率は15〜17%ほどを推移していますので、決して簡単に合格できる試験ではありません。

とはいえ、他の国家試験と比べますと合格率は比較的高めであるため、ポイントを押さえた勉強できれば合格できる試験です。

今回は、これから不動産業界を目指す人や、転職したばかりの人が宅建の試験に合格するにはどうすれば良いか、予備知識を持っていない人のための効率の良い勉強法について説明します。

試験までどのくらいの期間があるか?合格までのスケジュールを立てよう

1日どのくらい勉強すれば良いのかを考える上で、まず、無理のないスケジュールを立てましょう。ゴール地点(宅建の試験日)から逆算して、どのくらいの時間があるでしょうか。

宅建の試験は毎年10月、申し込みは7月くらいから始まります。宅建の試験合格に必要な勉強時間は平均300時間といわれていますが、不動産関連の知識が全くない状態ですと500時間は見ておいたほうが良いでしょう。

そうしますと、1日2時間勉強したとして250日、1日3時間なら167日かかることになります。仕事をしておらず、時間があれば良いのですが、仕事をしながらですと毎日コンスタントに勉強を続けていくのはなかなか大変です。途中で挫折しないためにも、少し余裕を持ってスケジュールを立てたほうが良いでしょう。

半年から1年の時間をかけて勉強するスケジュールを立てるのが良さそうです。もし今が夏で、試験まであと3ヶ月しかないという場合、今年は一旦見送るか、3ヶ月で合格できるように必死で勉強するか、選択できる勉強法によってもルートが変わってきます。

勉強期間によって選択すべき勉強法

勉強法は主に3つあります。宅建は受験資格がありませんので専門学校などに通う必要はなく、独学でも受験が可能です。ただし、全く法律や不動産関連の知識がない人が一から独学で勉強するのはそれなりに時間がかかります。

前章でお話しした試験までの期間と、自分がとれる勉強時間によって勉強法を選びましょう。

ある程度時間的な余裕がある人は独学でもOK

宅建の試験は簡単ではありませんが、独学で合格できない試験でもありません。時間をかけてしっかり勉強すれば合格は可能です。

  • 試験まで時間的な余裕がある
  • 自分のペースで好きなように勉強したい

という人は独学が向いています。

教えてくれる先生がいないので、自分で情報を取りに行く姿勢が必要ですが、自分が弱いところを的確に把握できる人なら、独学でも十分合格できます。独学なら、学ぶ費用もかなり抑えられるでしょう。

効率的に勉強したいなら通学講座がおすすめ

試験まであまり時間がないので効率的に勉強したい人は、先生に教わるのが一番です。仕事が終わってから、またはお休みの日にまとまった時間が取れるなら、通学で学ぶのが最も効率的でしょう。

拘束時間が長くなるものの、その場で質問できたり、同じ目標を持った仲間と切磋琢磨できるというのが通学で学ぶ大きなメリットです。

学費をかけても短時間で確実に知識を身につけたい人におすすめの方法です。

効率的に学びたいが時間をあまり取れない人はオンライン講座がおすすめ

独学では時間がかかりそうなので効率的に学びたい、しかし仕事の都合などで通学の時間を取ることが難しいという場合は、オンライン講座や通信講座を利用しましょう。

オンライン講座なら時間に関係なく動画を見ることができたり、メールで質問できたりするスクールもあります。独学よりは費用がかかりますが、通学と比べると少し低めです。

宅建の勉強法〜合格までの道のり

勉強する期間と方法を決めたら、いよいよ本格的に学んでいきます。通学するとしても自主学習は必要ですから、勉強の方針を立てる参考にしてください。

全体像を把握する

まず、何を勉強するのか全体像を把握しましょう。宅建の試験は、以下のような問題が出題されます。

  • 宅建業法:20問
  • 民法(債権や相続に関すること)、借地借家法、不動産登記法など:14問
  • 法令上の制限(都市計画法、建築基準法、農地法など):8問
  • その他関連知識(税金や土地、建物など):8問

いきなり問題集を買うのではなく、自分が読みやすいと思う参考書を1冊買ってください。最初から何冊も買う必要はなく1冊を徹底して読み込みます。

わからないところは飛ばしてOKです。何度も繰り返し読んで、だいたいこのようなことを勉強するんだなということを頭に入れておきます。

勉強する順序を決める

参考書を1冊読んでみると、わかりやすいところとそうでないところがあると思います。ざっと読んである程度わかるところは後回しにしても大丈夫です。苦手だと感じる分野や難しいと思う分野を最初に勉強していきます。

宅建業法は出題数が多く、落としたくない分野ではありますが、出題頻度の高い問題は決まっています。暗記中心で比較的得点しやすい科目ですから、最初に短時間でガッツリと勉強するか、それとも民法などを先に学んでからにするか、どちらでも良いでしょう。やりやすいと感じる順序にします。

宅建業法についで出題数が多いのが、民法等です。出題数が少なくても出題範囲は広く、法律の勉強がまったく初めての人にとっては、何から手をつけたら良いのかわからないとなりがちな分野です。

最初に出題傾向をつかむこと、そして丸暗記をするのではなく内容をしっかり理解することがとても大切です。

法令上の制限やその他関連知識は、それほど内容は難しくありません。難しさよりも、最新のデータや法令改正を頭に入れておくことが大切なので、傾向をつかんだら出題頻度の高い問題を確実に解けるようにしておくようにしましょう。

ひたすら過去問題集を解く

全体像をつかみ、苦手なところ、面倒なところからしっかりと基礎を学び必要な知識を詰め込んだら、あとはひたすら問題集を解きます。参考書と同様に、何冊も買う必要はありません。1冊を徹底的にやり込みましょう。

最低でも3回はやり込み、答えられない問題がなくなるくらい復習をします。出題頻度の高い問題や出題の仕方など試験の傾向がわかりやすくなりますし、苦手な分野もわかります。

宅建試験の合格のポイント

試験にはコツがあります。確実に点を重ねる方法を知っていれば、合格できます。

満点を取らなくても合格できる

宅建の試験は合格ラインが毎年変動しますが、50問中、およそ36問以上できれば合格します。割合にすると70%程度です。つまり、満点を取る必要はないということです。8割取れれば確実に合格できるでしょう。

問題集を繰り返し解いていると自分の苦手な分野や問題がわかってきますので、そこで大きく点を落とさないように気をつければ良いのです。

配点の高い宅建業法を落とさないこと

先ほども説明した通り、宅建業法はウェイトが大きい分野です。ここでなるべく点数を取りたいので、しっかりと対策をしていきましょう。繰り返し問題集を解いて、苦手分野をなくします。

実際に試験を受けるときのポイント

試験のとき、最初の問題からコツコツと始めてしまう人がいますが、それはおすすめできません。まず試験が始まったら、問題すべてに目を通してください。そして、得意な問題、できそうな問題から手をつけるのです。

記述式の問題がないので比較的解きやすいですが、試験時間は2時間(120分)です。2時間で50問を解きますので、単純計算で1問あたり2.4分です。もし苦手な問題で止まってしまうと時間がなくなり、焦ってしまうでしょう。できる問題もできなくなるおそれがありますので、得意な問題から解き始めます。

パッと見てわからない問題は後回しです。最終的にはできない問題があっても構いません。満点を取る必要はないのですし、それよりはできる問題で確実に点を積み上げることが大切です。

まとめ:宅建の勉強は全体を把握し効率よく進めることが大事

法律や不動産関連の知識がまったくくない状態で宅建の勉強を始めようと思ったら、何から手をつけたら良いのかと迷ってしまうと思います。まずは自分が1日にどのくらい勉強すべきなのか、試験までのスケジュールを立てましょう。そして、独学にするか、それともスクールを利用するかを決めます。

スクールを利用するにしても自宅学習は必要ですから、どの分野に力を入れるのか、配分も考えます。宅建業法は配点が高いのでしっかりと抑えておきたい分野であり、民法などは範囲が広いので出題の傾向をつかむのが攻略のカギとなります。

試験は8割取れれば合格します。満点を取る必要はありませんので、できる問題を確実に落とさないようにすることが大切です。