不動産の反響営業とは?仕事内容や成功している人の特徴とコツ

 営業 2022.05.09

不動産業界の反響営業とはどのようなものなのか、他の営業スタイルと比較してどんなメリットがあるのか、不動産会社への就職を考えている人にとっては気になるところでしょう。

それぞれの会社で営業スタイルが違いますが、反響営業を行っている会社はどんな仕事の仕方をしているのか、その内容について詳しく解説します。

また、反響営業を行うメリットや反響営業に向いてる人の特徴、反響営業を成功させるコツなどについてもお話ししますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。

不動産業における営業スタイルは3つ

不動産業の営業スタイルは、おもに3つあります。

  1. ルートセールス
  2. 飛び込み営業
  3. 反響営業

です。 それぞれどのような営業方法なのか説明します。

1.ルートセールス

ルートセールスとは、その名の通り決まったルートに従って営業をするスタイル。新規開拓するのではなく、定期的にすでに取引のあるお客様の相談にのり、新たな物件の紹介などを行います。

全く新規のお客様に話をするわけではないので精神的な負担が少なく、担当者と顧客の間で信頼関係を築きやすい営業スタイルです。

2.飛び込み営業

アポイントを取らずに企業や個人を訪問し、初対面の人に対してサービスや商品の案内を行う営業スタイルです。当然のことながら断られる確率が高く、精神的な強さが必要とされます。

3.反響営業

反響営業は、ホームページから問い合わせをしてくれた人や電話をくれた人に対して営業活動を行うスタイルです。何らかの関心を持って相手の方からアプローチしてくれているため、営業活動も成果に結びつきやすいのが特徴です。

不動産の反響営業は楽?仕事内容を詳しく解説

お客様の方から問い合わせをしてきてくれているのだから、反響営業は楽に契約が取れると思っている人もいますが、それはケースバイケースです。不動産は高い買い物ですから、何もせずに簡単に成果が得られるということはなさそうです。

反響営業の流れ(購入の例)

反響営業は問い合わせから契約までどのように進んでいくのか、物件購入を例にしてお話しします。ホームページ等からお問い合わせがあった場合、まずはお客様のニーズをヒアリングします。

  • 新築か中古か
  • 予算
  • エリア
  • 間取り

など、希望の条件を聞いて、それに合致する物件を提案します。 もし希望に沿う物件があったなら、具体的に住宅ローンのシミュレーションなども行い、資金計画に関する提案も行いましょう。ローンも問題なさそうだとなれば、実際に物件をご案内するなどして、納得していただければ契約にたどりつきます。

反響営業はただ待っているだけではない

反響営業というと、何かしらの反響があるまで待っているから楽だと思っている人もいますが、それは違います。反響を得るためにこちらから動かなくてはならないこともあります。

待っていれば反響があるわけではないので、チラシを配ったりSNSに情報を掲載したりします。不動産ポータルサイトも積極的に利用しましょう。反響を得ることも、反響営業の重要な仕事です。

反響をどう得るかがポイント

反響を得ることはそう簡単ではありません。

  • ホームページを更新する
  • SNSを利用して物件情報を流す
  • チラシのポスト投函
  • 街頭でチラシ配り

など、自分から動かなくては反響を得ることは難しいでしょう。 そういった意味では、飛び込み営業と変わらない部分もあり、反響営業が決して簡単ではないということがわかると思います。

また、掲載料金はかかりますが、不動産ポータルサイトはお客様よく利用されるので、できる限り新鮮な情報を掲載し続けたいところです。検索した時に上位に表示されれば、それだけ大きな反響を得ることができます。

不動産の反響営業のメリット

反響営業は決して楽ではありませんが、他の営業スタイルよりも成約を取りやすい方法ではあります。その他の方法と比べて、このようなメリットがあります。

成約率の高い営業法である

テレアポは、話すら聞いてもらえず電話を切られることも少なくありません。飛び込み営業も同様で、何の約束もない人がいきなり来て不動産の説明をしようとしても、聞いてくれる人の方が圧倒的に少ないでしょう。スタート地点からしてかなり不利な状況ですから、成約まで至る率はかなり低いです。

その点反響営業は、お客様が購入したいという気持ちが多少なりともある状態で問い合わせをしてくるので、こちらの話を興味深く聞いてくれます。気に入った物件が見つかれば契約してくれるので、成約率も自然と高くなります。

広告の反響・費用対効果がわかりやすい

反響を得るためには情報を拡散しなくてはなりません。それがチラシでもWEB広告でも何でも良いのですが、どの広告に対して反響があったのか、数字で把握できることが大きなメリットです。

反響がなければお客様のニーズを調査し直し、広告内容や手段を改善します。反響が増えてくれば、予想した通りの結果が得られているということですから、費用対効果も高められますし、何よりやりがいを感じられるでしょう。

不動産の反響営業のデメリット

反響営業にもデメリットがあります。しかしわかっていれば対処できることなので、デメリットをメリットに変えていきたいものです。

反響を得るまで営業がかけられない

反響営業は、お客様側から何らかのアプローチがあって初めて営業活動ができるので、反響がなければ動きようがありません。問い合わせがなければ問い合わせが来るような対策を考えなくてはならず、それが簡単ではないことがデメリットの一つです。

他社と比較されやすい

自分から物件についての問い合わせをしてくる人は、当然ですが、いくつのも物件を検索し情報を得ています。その中から問い合わせをしてくるのですが、複数の不動産会社に同時に問い合わせをしていることも珍しくありません。

他社の営業担当からも様々な情報を得ていますから、比較されやすくなることもデメリットの一つです。

不動産の反響営業を成功させるコツ

メリット・デメリットをふまえ、どうすれば反響営業を成功させられるのか、そのコツについてお伝えします。広告は不特定多数に向けて出しますが、見込み客をどう絞り込むのかがポイントです。

ターゲットの絞り方がポイント

広告を出す際は、徹底的にペルソナ分析を行います。ただ漠然と、「子供2人、4人家族、共働き」というようなありきたりな設定ではいけません。これはターゲット、ペルソナとは以下のようにもっと細かく設定します。

  • 家族構成、それぞれの年齢
  • 学歴
  • 職種、年収
  • 引越ししたい理由(子供部屋が欲しい等)
  • 休日の過ごし方
  • 趣味
  • よく読む雑誌
  • インテリアの好み

このように、実際に広告を目にする人の人物像を具体的にイメージできるようにします。ペルソナを作ることで、その人に刺さりやすい広告を作ることができるのです。

顧客のニーズに寄り添うこと

せっかくお客様の方から問い合わせをしてくれるのですから、その人が物件のどんな点に興味を持ったのか、何を求めているのか、ニーズを的確につかむことが何より大切です。

ペルソナを設定して広告を出していますから、そのペルソナをもとに入念にニーズの分析を行い、お客様の心に寄り添う提案ができるようにしておくことが大切です。

タイミングを逃さないこと

何事もタイミングが大事です。反響営業でも問い合わせに対するレスポンスがとても大事で、タイミングを逃してしまったらせっかくの反響が無駄になってしまいます。

反響営業で最も大事なのはレスポンスの速さです。先ほどもお話しした通り、問い合わせをしてくるお客様は、他社にも同様な問い合わせをしていることでしょう。ですから、問い合わせに対してどこよりも早く回答することが何よりも大事なのです。

お客様の中には、「一番早く返事をくれたから」という理由で業者を選ぶ人もいます。問い合わせに対してどうすれば最も早く回答ができるのか、その体制づくりこそ反響営業の成約率を上げるカギといってもいいでしょう。

不動産の反響営業に向いてる人

不動産営業には3つのスタイルがありましたが、反響営業に向いているのはこのようなタイプの人です。

リサーチや分析が好きな人

反響営業を成功に導くには、効率的な広告を出すことが不可欠です。なんとなくイメージで作っていては反響は得られません。顧客のニーズをリサーチし、どのような広告が最も反響が大きくなるのか、徹底的に分析できる人がこの仕事に向いています。

反響が少ない時にも、なぜ反響が得られないのか、その理由を分析して広告をブラッシュアップしていける力が必要です。

お客様のニーズを的確にとらえられる人

お問い合わせがあった時、そのお客様に最適な物件を提案できるよう、じっくりと話を聞き、その人のニーズを的確に捉える力を持っている人は、反響営業に向いています。

営業だからと売り込むのではなく、まずはお客様との信頼関係を築きます。その上で、この物件があなたの希望する条件に最適なのだと説得力を持って話せるか。それによって成約できるかどうかが決まります。

フットワークが軽い人

反響営業は、まず反響がなくては話になりません。ですから、何も反響がない時にただ待っているだけではダメなのです。なぜ反響がないのかを考え、次の手を打たなくてはなりません。

待っているだけの人では反響営業は務まらず、場合によってはテレアポや飛び込み営業のようなことも必要になるでしょう。今何が必要なのか、反響を得るためにやるべきことを考えて自ら動ける人は歓迎されます。

まとめ:反響営業は成約率の高い営業スタイル

不動産の営業スタイルにはおもに3つあり、ルートセールス、飛び込み営業、そして反響営業です。その中でも、反響営業は最も成約率の高い営業スタイルだとされています。

お客様からお問い合わせがあった場合に営業をしていくので、楽な営業スタイルだと思われがちですが、そうではないこともあります。そもそも反響がない場合には、自分たちで動き、反響を作っていかなくてはなりません。

ターゲットを絞り、効率的な広告を打つことによって反響が得られるので、顧客のニーズを分析し、反響がない時には何がいけないのか考え、改善していける人が反響営業に向いています。

顧客のニーズに寄り添い、問い合わせに対しては即回答する姿勢があれば、反響営業の成果が出やすくなります。フットワークを軽く、どんどん動いて成果を上げていきましょう。