賃貸営業は追客ツールがカギ!LINE・SMS・チャットの活用法

 営業 2025.04.17

賃貸営業において、従来の電話やメールによる追客は、顧客からの返信率が低く、成約に結びつくまで時間がかかるなど現代の顧客にアプローチするには限界があります。

そんな中注目されているのが、LINE・SMS・チャットといった新しい連絡手段です。これらのツールはメールに比べて開封率が高く、気付きやすいという特長があり、顧客とのスムーズな繋がることができます。

そこで今回は、LINE・SMS・チャットを活用した賃貸物件の追客について、そのメリットや具体的な活用方法、注意点などを詳しく解説します。成約率向上に悩んでいる営業担当の方は、ぜひ参考にしてください。

追客ツールを使いこなせ!LINE・SMS・チャットの特徴

不動産の営業活動で、顧客との連絡手段として、電話やメールに加えて、LINE・SMS・チャットが注目されています。それは、これらのツールが顧客に「気づかれやすく」、よりスムーズなコミュニケーションを可能にするからです。

顧客が気付きやすいコミュニケーションツールである

メールはビジネスツールとして一般的ですが、顧客が見逃すことも多く、返信が遅れがちです。大量のメールに埋もれると、重要なメッセージでもスルーされることがあります。

その点、LINE・SMS・チャットなどのツールはスマートフォンの通知機能を活用し、目につきやすい場所にメッセージを表示します。顧客が即座にメッセージを確認する可能性が高まります。

メールと比較すると格段に開封率が高い

どのようなメールか、誰が誰に送ったものかによっても違ってくるものの、一般的にメールの開封率は約20%前後、レスポンス率は5~10%程度といわれています。

メールは一度に多くの顧客に情報を届けるには適していますが、重要な情報が埋もれやすいというデメリットがあります。

しかし、リアルタイムで交流できるツールなら、開封率は格段に上がります。

【開封率】

  • LINE:約60%
  • SMS:90%以上
  • チャット機能(ウェブチャット・アプリ内チャット):70~80%

これらのツールは通知の見逃しが少ないため、開封率やレスポンス率が非常に高いのです。

リアルタイムなコミュニケーション

LINE・SMS・チャットはリアルタイムでのやり取りが可能なため、顧客が「今」気になっている質問や要望に即座に対応できます。

  • メッセージ送信後、即座に通知が表示される
  • 画像やリンクを送れるため、物件情報を詳細に伝えやすい
  • シンプルなテキストメッセージで、顧客に即時に重要事項を伝えられる
  • リマインドにも最適

など、時間を問わず問い合わせ対応が可能で、スピード感があるのが大きなメリットです。

追客でのLINE活用法

ここからは、具体的な活用方法を解説していきます。まずはLINEの活用法です。

公式アカウントを作ればチームで管理ができる

LINEの「公式アカウント」は、個人のLINEアカウントとは違い、ビジネス用の機能が充実したアカウントです。営業チームのみんなで利用する場合に特に便利です。

  • 顧客情報や取引履歴などを一元管理できる
  • 担当者が変わってもスムーズに引き継ぎができる
  • 同じ質問に対して、複数の担当者が同じ回答をする必要がなくなる
  • 会社全体のブランドイメージを損なうことなく、統一感のある対応が可能

などのメリットがあります。

LINE公式アカウントを作成するのは簡単です。LINE公式サイトで登録を行い、プロフィールを設定するだけで始められます。「よくある質問」を登録しておけば、自動応答で回答でき、担当者の負担を軽減するなど業務の効率化にもつながります。

セグメント配信で属性ごとに異なるメッセージを送信できる

LINE公式アカウントでは、性別、年齢、興味関心など顧客の属性に合わせて、異なるメッセージを送信することができます。これをセグメント配信といいます。たとえば、「新婚夫婦向け」や「単身者向け」など、ニーズに合わせた情報を提供できます。

【活用例】

  • エリアごとの配信:〇〇駅周辺でお探しの方にピッタリの物件が出ました!詳細はこちら→[リンク]
  • ニーズに合わせた提案:ペット可物件をお探しの方に新しい物件をご案内します!
  • キャンペーン情報:属性に応じたキャンペーン情報を配信

顧客の興味関心に直結する情報だけを届けるので、返信率や反応率が高くなりますし、不必要なメッセージが減り、顧客離れを防ぎます。

自動応答のテンプレートを設定し即時に返信可能

自動応答機能を使うと、顧客からメッセージが届いた際に自動で返信できます。営業担当者が忙しいときや対応が遅れそうな場合でも、顧客を待たせることなく返答ができます。

【テンプレートの設定例】

  • 問い合わせ受付メッセージ:〇〇不動産です。お問い合わせありがとうございます。現在、担当者が確認中です。少々お待ちください。
  • 物件に関する質問:ご希望の条件を教えていただけますか?
  • 内見予約:内見をご希望の場合は、こちらのフォームからご予約ください。→[リンク]

顧客にすぐに返信することで、待たされるストレスが軽減され、営業スタッフが対応するまでの間に、顧客が必要な情報を得られるというメリットがあります。

SMSの効果的な使い方

SMSは、短く簡潔なメッセージを素早く相手に届けることができる便利なツールです。LINEは便利なツールですが、業者を「お友達追加」したくないという人も一定数いますので、そういった方にはSMSが良いでしょう。

短文で完結に要件を伝える

長文が送れない代わりに、重要な情報を簡潔に伝えたい場合に非常に有効で、読み手がすぐに内容を理解できるのが強みです。

顧客がすぐに理解できるよう、何についての連絡かを冒頭に明記します。

【活用例】

  • 〇〇不動産です。ご予約いただいた〇〇物件の内覧についてのご連絡です。
  • 〇〇様、ご希望の物件資料を送付いたしました。ご確認ください。
  • 〇〇様、契約手続きに必要な書類について、ご案内メールを送信いたしました。

丁寧な敬語を使いながらも、余計な表現は避けて要件だけを伝えます。

SMSは通知が目立つため、顧客が内容を見逃しにくく、要件だけをシンプルに伝えることで、即座に行動を促しやすいというメリットがあります。

内覧予約のリマインドなどに最適

顧客が内覧の予定を忘れてしまうと、無断キャンセルのリスクが高まります。SMSは顧客に簡単にリマインドを送れるため、内覧当日の確実な来店を促進します。

【活用例】

  • 〇〇様、明日15時から〇〇物件の内覧予約をいただいております。ご来場お待ちしております。
  • 〇〇不動産です。本日15:00にご予約いただいている内覧ですが、お手数ですがご到着時にご連絡ください。

通知が必ずスマートフォンに表示され、顧客が確認しやすく、シンプルな内容でリマインドに特化しているため、誤解なく要件を伝えられます。

チャット機能の活用

チャット機能は、不動産営業において顧客対応のスピードを上げ、満足度を高める強力なツールです。

顧客の問い合わせにリアルタイムで対応

チャットの強みはそのリアルタイム性にあります。チャット機能は、メールや電話に比べて即時性が高く、顧客からの質問や要望にその場で応答できます。ウェブサイトやアプリ内に設置されたチャットは、物件検索中の顧客からの問い合わせを逃さずキャッチするのに最適です。

【活用例】
空き時間の確認や調整に利用する

  • 顧客:今週末の内覧はまだ予約できますか?
  • 担当者:はい、土曜日の午前中が空いていますが、いかがでしょうか?

顧客が「今知りたい」情報を即座に提供できるため、顧客の満足度向上に繋がります。

よくある質問にはテンプレート化で業務効率化

よくある質問をあらかじめテンプレートとして準備しておくことで、対応時間を短縮し、効率的な運用が可能になります。

【テンプレート例】

  • 内覧のご予約は、以下のフォームから簡単にお申し込みいただけます。→[リンク]」
  • 〇〇物件は現在空室です。賃料は〇〇円で、初期費用については詳細をご案内します。詳しくはこちら→[リンク]」
  • 初期費用には、敷金、礼金、仲介手数料、火災保険料などが含まれます。具体的な金額はご希望の物件によって異なりますので、ご相談ください。

同じような質問に対して、何度も繰り返して回答する手間が省けるので、担当者の負担を減らし、より複雑な案件や重要な対応に集中できます。どのスタッフが対応しても回答内容が統一されるため、誤った情報が伝わるリスクも減らせます。

追客ツールを活用して成約に繋げるポイント

追客ツールは、不動産営業において顧客との関係を深め、成約率向上に大きく貢献するツールです。追客ツールを効果的に活用するための3つのポイントについて解説します。

各ツールの特徴を理解して使い分けること

LINE、メール、SMS、チャットなど、様々な追客ツールが存在します。それぞれに特徴があるため、状況や顧客に合わせて使い分けることが重要です。

【LINE】
顧客との気軽なやり取りに最適。写真やリンクの送信も簡単で、リッチな情報提供が可能。
→ 内覧後のフォローや物件提案に活用

【SMS】
短文で確実に届くツール。通知性が高く、重要な連絡やリマインドに適している。
→ 内覧予約や契約の確認連絡に活用

【チャット】
リアルタイムでのやり取りに優れる。即座の対応が必要な場合やサイト上での問い合わせ対応に便利。
→ サイト訪問中の顧客とのやり取りに活用

使い分けのコツは2つあり、ひとつは連絡内容と目的に合わせることです。「内覧の日時を確認する場合はSMS」、「詳細な物件情報を送る場合はLINE」といった形で目的に合ったツールを選びましょう。

もうひとつは、顧客の好みに合わせることです。「LINEで連絡してほしい」など、顧客が希望するツールを優先することで、よりスムーズなやり取りが可能です。

適切なタイミングで連絡を入れること

追客ツールの効果を最大化するには、適切なタイミングで連絡を入れることが大切です。タイミングを間違えると、顧客の関心を失う可能性があります。

  • 初回問い合わせ後、24時間以内に連絡
  • 内覧後、翌日にフォロー
  • 顧客の希望に合った物件が見つかったとき
  • イベント案内

など、効果的なタイミングを見計らって連絡することで、信頼感を高め、成約に繋がりやすくなります。

顧客に合わせたコミュニケーションのカスタマイズ

顧客によって希望条件や関心のある情報が異なるため、個別対応が必要です。一律のメッセージでは響かない場合があるので、顧客の状況に合わせた情報を提供しましょう。

カスタマイズするには、顧客のニーズを把握することが大切です。問い合わせ時や内覧時に、顧客の希望条件や興味のあるエリアなどをヒアリングし、たとえば「〇〇駅周辺でペット可の物件を探している」という情報があれば、その条件に合う物件だけを提案します。

また、メッセージの内容をパーソナライズして、顧客の名前や興味のある物件を具体的にメッセージに盛り込むと、親近感が増します。

重要なのはメッセージを送る頻度で、「毎日連絡する」と「全く連絡しない」の間で適切な頻度を見極めることが大切です。しつこすぎず、必要なタイミングで的確に連絡を入れます。

まとめ

賃貸営業において、追客ツール(LINE・SMS・チャット)は顧客との信頼関係を構築し、成約率を高めるために欠かせない存在となっています。ツールごとの特徴を理解し、内容や目的に応じて適切に使い分けることが成功の鍵です。

また、連絡のタイミングを意識し、初回の問い合わせ後や内覧後など、顧客の関心が高まる瞬間を逃さずに対応しましょう。さらに、顧客のニーズに応じたコミュニケーションのカスタマイズを行い、一人ひとりに合わせた提案を心がけることで、親近感と信頼感を高めることができます。

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追客ツールの一元化!

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