不動産業界でMAツールを使うメリットとその導入方法と活用法

 集客 2023.03.29

不動産業界は、いまだにファックスやチラシ、電話を使って営業をしている会社も多く、これまでの営業手法では限界を感じている方も多いのではないでしょうか?

しかし、何から手をつけたら良いのかわからない、ホームページにSNS、パソコンに強いスタッフもいないと頭を悩ませている担当者がほとんどだと思います。

そこで、より効果的に顧客にアプローチし、集客を効率化するためにMAツールを導入してみることをおすすめします。

MAツールとはどのようなツールでどのようなメリットがあるのか、導入の方法など詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

MAツールとは

MAツールとは、マーケティングオートメーションツールの略で、新規顧客を獲得するための一連の業務を自動化してくれるツールのことです。

たとえば、

  • 見込み客の獲得
  • 見込み客の管理と育成
  • メールの配信
  • LP(ランディングページ)の作成
  • 温度の高い顧客の抽出

などを自動で行ってくれるのです。

これまで属人的になりがちだった見込み客の管理やアプローチも、一元的に行うことができるようになる便利なツールです。

自社のホームページのアクセス解析などもできますので、どの物件に人気が集まっているのか、見込み客が興味を持っている部分を把握しやすくなります。

なぜ今MAツールを導入すべきなのか

何をするにもデジタルツールがあふれており、他にも便利なものがあるのでは?正直、なぜ今このツールが必要なのかわからない、という人もいると思います。

これから日本は、ますます少子化が進んでいきます。限られた顧客を各社が奪い合う状況は今後も変わりません。

加えて労働人口も減っているわけですから、優秀な営業マンの確保も難しくなっていきます。これまでのようにアナログな業務を続けていれば、いずれ営業活動がうまく機能しなくなっていくでしょう。

コロナ禍によって、不動産業界以外でも営業スタイルを根本的に見直さざるを得なくまりました。従来のように、住宅展示場にたくさん人を集めたりすることが難しくなり、賃貸物件を探すにも不動産屋を歩き回って探す人はいなくなりました。今はなんでもインターネットで検索して探す時代なのです。

また、不動産は決定するのに時間がかかる買い物です。決定するまで、しっかりとフォローし続けなくてはなりません。

賃貸でも、リピート客になってもらうためには、継続したフォローが必要です。これらのフォローを人の手だけで行うのは非常に非効率です。

このように、人口の減少とデジタル化が進んだこと、そして顧客獲得まで時間がかかる不動産業界特有の事情から、マーケティング活動は自動化し、効率化した方が良いということです。

MAツールを導入するメリット

MAツールを導入すると、このような2つのメリットがあります。

自動化による業務の効率化

MAツールはたくさんの種類があり、機能も豊富です。これまで人の手で行っていたことを自動化することによって、その分、別の仕事ができるようになるでしょう。

考えることは人にしかできませんが、作業は機械ができるのです。わざわざ手作業で行う必要ないことは、どんどん機械にまかせていきましょう。

朝から晩まで電話をかけまくる、なかなか開封されないメールを毎日大量に送るなど、手応えのない営業活動で気持ちが疲弊することもなくなります。

顧客に合わせたきめ細かい対応が可能になる

これまでのやり方では、顧客のニーズにあわせてひとりひとりきめ細かく対応するのはとても難しかったと思います。

特に、家を買うというのは大きな決断ですから、決めるまでに時間がかかることは珍しくありません。その間、メールを送ったりLINEで連絡を取るなどしっかりとフォローしていくことが大切ですが、手作業ではどうしても限界がありました。

しかしMAツールを使えば見込み客に合わせた方法でアプローチしていくことができるようになります。

「誰にでも同じような文面で送っているのだろう」と思われるようなタイトルのメールでは、なかなか開封してもらえませんが、見込み客に合わせた個性的なメールにすることによって、開封率はぐんと高くなるでしょう。

こちらのアプローチに対してどのような反応があったのか、その分析もできますので、より効果的なアプローチが可能となります。

失敗しないMAツールの導入方法

ではどのようにしてMAツールを導入するのか、失敗しないために注意して欲しいことが2点あります。

MAツール導入の目的を明確にする

MAツールは、導入すれば自動的に売り上げが上がるというようなツールではありません。手作業でやっていたことを自動化してくれ、分析などもできる便利なものですが、使うのはあくまでも人です。

自社にどのような課題があり、その課題解決のためにはどのようなツールが必要なのかは、人が考えなくてはならないのです。

  • そのツールを使って何をするのか
  • どのようにしてコンバージョンにつなげるのか

など、明確な目的を持って利用しないと、入れてはみたけれど何も変わらなかった、となりかねません。

単なる事務の効率化なら、MAツール以外のツールでもできることがあります。

マーケティング活動を効率化し、思い描いた成果を上げるためには何が必要なのか、しっかりと検討してから導入するツールを決めましょう。

まずはひとつから始めるつもりで良い

MAツールはたくさんありますので、一度にあれこれ入れようとしないことも大切です。マーケティング部門と営業部門との連携も必要になるため、いきなり大きく体制を変えようとすると混乱を招く可能性もあります。

まずは、最も解決したい課題に役立ちそうなMAツールをさがし、小さく始めることをおすすめします。

MAツールを活用するためのポイント

MAツールを使いこなすためには、それを使う人を育てなくてはなりません。社内の体制を変える必要もあり、関連部署が協力することが成功のポイントです。

ツールを使える人材が必要

MAツールを運用するには担当者が必要です。ツールを使いこなすための基礎知識はもちろん、データの分析などもできるようにならなくてはなりません。まだ始めたばかりでは、結果をすぐに出すことも難しいでしょう。

小さな会社ですと、そもそもマーケティング部門が独立していない場合もあり、営業職の人がその役目を兼ねていることも多いと思います。

これを機に、誰が何をするのか担当を明確にするとともに、仕事が属人化しないよう、誰でもできるようなマニュアル作りをしていきましょう。

とはいえ、マニュアル作りで時間を取られてしまったら本末転倒です。社内で研修を重ね、関係する人なら誰でもツールを使えるような体制づくりが必要です。

営業担当との連携強化

マーケティング担当と営業担当が明確に分かれている場合は、今まで以上に連携が重要になってきます。見込み客の分析が今まで以上に効率的に、そして詳細にできるようになるので、温度の高い見込み客を的確に割り出し、営業担当に引き渡すことができます。

双方の部署が連携し、マーケティング→営業への流れを作ることにより、成約率がぐんと高まる可能性があります。

まとめ:MAツールはマーケティングを自動化・効率化する便利ツール

MAツールとは、マーケティングオートメーションツールの略で、これまで人が手作業によって行なっていたマーケティング活動を自動化できる便利なツールです。

見込み客の管理やメールの配信などをシステム的に行うことができるようになり、なおかつ分析もできるようになります。

見込み客ひとりひとりに合わせたきめ細かいアプローチができるようになり、反響率も高くなるはずです。

MAツールを有効活用するには、自社の課題を洗い出し、何をしたいのかを明確にしてから導入することです。

また、どのように運用するのか、社内の体制も作らなくてはなりません。一度に全てを変えようとすると混乱を招くので、まずは一つのツールを使いこなせるようになろうという方針で進めてみましょう。