不動産会社の事務職の仕事内容を詳しく解説!未経験でもOK?
不動産業界への転職を考えている方は、事務職は未経験でもできるのか、何か資格が必要なのか、仕事の内容は一般事務とどう違うのか、気になることがたくさんあると思います。
特に、「不動産の事務は厳しい」などという声を耳にすると、不安になってしまうでしょう。
そこで今回は、不動産会社の事務職はどのような仕事内容なのか、詳しく解説するとともに、向いている人の特徴などについてもお話しします。
これから転職してもやっていけるか、私は適性があるだろうか?と気になっている方はぜひ参考にしてください。
未経験でも不動産会社の事務職に就ける?
不動産会社の事務職は、未経験でも基本的にはOKです。経験は、あるにこしたことはないですが、これからどう仕事に取り組むかという姿勢の方が大事でしょう。
不動産会社の仕事は、人と接する仕事です。事務職であっても店舗でお客様の対応をしなくてはなりませんし、お客様のニーズを捉えるためにも、「人」に興味を持てるかどうかが重要です。
一般事務職の仕事ができればOK
不動産の事務といっても、特別なスキルは必要ありません。パソコン操作や電話対応など、一般的な事務職のスキルがあれば大丈夫です。
資格は不要、でもあると便利
不動産の事務職に就くために必要な資格はなく、誰でもチャレンジできます。宅地建物取引士など専門の資格は、あると仕事の幅が広がりますので、就職後に取得することをおすすめします。
不動産会社の事務職の仕事内容
不動産会社の事務の仕事は、営業職の人をサポートするとともに、お客様対応や自社のウェブサイト、ポータルサイトの管理など多岐にわたります。
会社によっては
- 営業事務
- 営業アシスタント
- カスタマーサポート
- サービススタッフ
などと呼ばれていることもあります。
電話やメールの対応
お店にかかってくる電話、送られてくるメールの対応は事務職の仕事です。お客様からの問い合わせはもちろん、他の不動産会社など同業者からの問い合わせにも対応することがあります。
特にお客様からの問い合わせに対しては、レスポンスの速さが求められます。
- 内見をしたいのですが○月○日はできますか?
- ネットで見て問い合わせをしたのですが、○○という物件はまだ空いていますか?
などの問い合わせに対し、すぐに返事をしなくてはなりません。
最近はネットの情報を見て問い合わせをしてくる人が多いですが、複数の不動産会社に同時に問い合わせをしていますので、レスポンスの速さと正確さは、成約率に直結します。
窓口でのお客様対応
実際に来店される方の対応も事務職の仕事です。物件の詳しい案内になれば担当の営業職の仕事になりますが、初めて来店された方を迎えるのは事務の人。会社のイメージを左右する重要な仕事といっていいでしょう。
営業職の人に引き継ぐ前に、来店された目的や探している物件についてなど、簡単なヒアリングは事務職の人が対応することも多いので、事務といいつつ接客も行います。
書類作成の仕事
メインは事務職の本分ともいえる、書類仕事です。パソコンの基本的なスキル、ワードやエクセルといったソフトを使いこなすスキルは必須です。
- 重要事項説明書
- 契約書
- ポスティング用のチラシ
などを作成します。
また、それらをファイリングして分かりやすく整理するのも事務の仕事です。最近は不動産業界もだいぶIT化が進んできていますが、まだまだ紙の資料が多いので、どこに何があるかを把握しておくことも仕事の一つです。
入居の申し込みなどの対応
契約することが決まったら、重要事項説明は宅地建物取引士の仕事ですが、それ以外の手続きに関する説明などは事務職が行うこともあります。
物件のチェックや登録に関する仕事
新しい物件が出たときに自社のウェブサイトやポータルサイトに情報を載せたり、古い情報は随時更新したりと、物件のチェックも事務の仕事です。この仕事は、不動産業界特有の仕事といっていいでしょう。
物件の情報は常に最新にしておく必要があります。お客様はいくつもの不動産会社に問い合わせをしていますので、その中でニーズにあったものをどのくらい早く連絡できるかが、成約率に直結するからです。
ときには物件の写真を撮影しに行くこともあります。営業職と連携を取り、最新の情報を正確に掲載することは不動産事務のとても重要な仕事です。
広告の運用業務
大手の不動産会社だと広告専任の事務職もいるかもしれませんが、中小企業だと事務職が広告の運用を兼ねている場合も多いです。
最近はネット広告が主流になってきており、InstagramやTwitterなどSNSの運用も重要な仕事のひとつです。
物件案内の仕事
そうそう多くはありませんが、営業職の人が不在の時など、事務職が物件の案内をすることもあります。特に繁忙期は営業職だけでは手が足りず、事務職も総出で対応します。
お金に関する仕事
不動産の事務は経理の事務も兼ねていることが多いです。仲介手数料などの売上金や税金、各種伝票作成などお金に関わる仕事前半を引き受けます。
不動産会社の事務職に向いている人
不動産会社の事務の仕事は、パソコンのスキルや来客対応など一般的な事務のスキルがあればできますが、物件のチェックをしたり経理事務も兼ねたりと、やや特殊な部分もあります。仕事の幅が広いので、下記のような人が向いています。
人と接することが好きな人
事務職といえども、接客が重要な仕事の一つです。お客様の話に真摯に耳を傾け、どのようなニーズがあるのかを汲み取っていくことも必要ですから、人と話をすることが好きな人が向いています。
電話、メール、対面と様々な方法でお客様とコミュニケーションをとっていきますので、使用するツールや相手に合わせて臨機応変に対応できる力も必要です。
コツコツ細かい作業が得意な人
不動産の事務の仕事は日々物件のチェックをしたり、書類の作成をしたり、パソコンでの業務が中心になります。ルーチンワークも多いですから、自分のペースでコツコツ業務を積み上げられる人が向いています。
特に契約関係の書類作成は間違いがあってはなりません。扱う金額も大きいので、細かいところまでしっかりチェックできる精密さが求められます。
様々な業務に対応できる臨機応変さを持っている人
物件のチェックをしていたら急にお客様の物件案内をしなければならなくなったなど、その日その日で仕事の内容が目まぐるしく変わることもよくあります。自分が予定していた通りに仕事を進められなくても、その場の状況に応じて柔軟な動きができることが求められます。
特にお客様相手の仕事は、思うようにいかないことが多いです。相手が何を求めているのかを汲み取り、適切な動きができる人がこの仕事に向いています。
人のサポートをするのが得意な人
不動産事務は、自分の直接担当している仕事以外にも、営業職のサポートをするという仕事があります。お客様へ説明する物件の資料を作ったり、「こんな物件が出ていますよ」と営業の人に最新の情報を渡したり、さまざまなところで営業の仕事を支えています。
直接接客することは少なく、書類の作成が売り上げに貢献できるのかと悩む事務職の人もいますが、このようなサポートがあってこそ成約率も上がるのです。
間接的でも自分がサポートすることで売り上げに貢献できているという気持ちが持てる人が、この仕事に向いているでしょう。
不動産事務最大の仕事はチームの仕事を円滑に進めること
不動産事務の仕事は、書類を作るだけではないということがお分かりいただけたと思います。パソコン仕事を中心に、接客、広報、経理など幅広い業務を担当します。一つ一つの業務は、直接売り上げに関係ないと思うかもしれませんが、そんなことはありません。
ひとつひとつの仕事が営業職の支えとなり、各部門の潤滑油となり、仕事がスムーズに進む環境を作ることでチーム全体の成果につながるのです。
不動産の仕事は営業だけが頑張って成果が出るものではありません。コツコツと日々の業務をこなす事務職がいてこそ、チームの力が発揮できます。
チームのサポートをすることが売り上げにつながる、とてもやりがいのある仕事です。
まとめ:不動産の事務職の仕事内容は幅広い!縁の下の力持ち
不動産会社の事務職は、未経験でもチャレンジできます。仕事の内容は、書類の作成からお客様の窓口対応、電話やメールの対応、ときには物件の案内など多岐に渡ります。
資格はなくてもできる仕事ですが、将来的に仕事の幅を広げていきたい人は宅地建物取引士などを取得すると良いでしょう。
不動産は取り扱う金額も大きいため、コツコツと正確に事務処理ができることが大事ですし、お客様対応もすることから人と接することが好きな人に向いています。